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AIコンサルタントとして独立を決めたとき、自分の中にひとつだけ、絶対に外せないことがあった。

クライアントを途中で置き去りにしない。

提案書を渡して「あとはよろしく」ではなく、悩みを引き出すところから、解決策を形にして届け、実際に使ってもらって「本当に助かってるよ」と言ってもらうまで、一緒に走り続ける。そのために今も、Air tuneのトップページには「話を聞く。作る。共に走る。すべては、あなたの時間を取り戻すために。」という言葉を掲げている。

だが、そのコピーを書いた人間が、最初の仕事で半泣きになっていたことは、知る由もない。

AIに聞けば、すぐ分かる——そう思っていた

最初の案件は、知人のサービス業のオーナーから頼まれた、LINEを使った顧客接点ツールの開発だった。友人だから頼んでくれた。友人だから、失敗できなかった。

正直に言う。当時の自分は、LINEのシステム構造が苦手だった。チャネル、Messaging API、LIFF——言葉は知っていても、体に入っていない感覚があった。それでも「AIに聞けば分かるだろう」と、少し甘く見ていた。

現実は甘くなかった。

スマートフォンに表示されたエラー画面

修正するたびにエラーが出る。AIに聞いて直す。また別のエラーが出る。何時間も、その繰り返しだった。スマートフォンでテストするたびに、予約画面に辿り着けない。原因が分からない。本当に途方に暮れた。

「もしかして、見ているアカウントが違うんじゃないか」

何時間も格闘する中で、ふと一つの考えが浮かんだ。

LINEの公式アカウントは複数持てる。もしかして、スマートフォンで確認しているアカウントと、修正を加えているアカウントが、ずれているのではないか。

恐る恐る確認した。

そのとおりだった。

スマートフォン側のアカウントを、作業中のものに切り替えて、予約ボタンを押す。エラーは出ない。予約画面が、静かに立ち上がった。

その瞬間、本当に半泣きになった。達成感というより、解放感だった。本当にホッとした。あれだけ時間をかけて格闘していた原因が、アカウントのずれという、ある意味で単純なものだったことへの脱力もあった。でも、見つけた。それだけが全てだった。

「諦める」という選択肢は、最初からなかった

あとから振り返ると、あの夜に諦めていたら、今の自分はいない。

AIに聞いても解決しない局面は、これから先も必ず来る。ツールに頼り切れない場面、自分の頭で考えるしかない瞬間——そういうときに踏みとどまれるかどうかが、コンサルタントとしての地力になる。あの経験は、そのことを体で教えてくれた。

完成したツールを友人のオーナーに渡したとき、彼女は自分のことのように喜んでくれた。迷惑をかけた時間のことも、苦労の痕跡も、そこには関係なかった。ただ「できた」という事実だけがあった。

その顔を見て、これからもやっていこうと思えた。それが全てだ。

「話を聞く。作る。共に走る。」

このコピーは、きれいな言葉ではなく、あの夜の半泣きから生まれている。

AIコンサルタントを名乗る以上、僕はこの意識を最後まで絶対に捨てない。

そう、これは僕の核になる考え方として、胸の中に収め、育てていく。

この夜が教えてくれたこと(まとめ)

  1. AIは万能ではない——「聞けば分かる」は甘い。解決しない局面は必ず来る
  2. 自分の頭で考え続けることがコンサルタントの地力になる——ツールに頼り切れない瞬間に踏みとどまれるか
  3. クライアントの笑顔が全て——苦労の痕跡は関係ない。「できた」という事実だけが残る

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